【構造】SN400BのSNって何?400は何の数値だっけ?よく出る構造材料をまとめてみました。

一級建築士

思い出せそうで思い出せない構造材料の材料規格が示す情報。鉄骨構造の分野からは毎年、鋼材を含めて5〜6問出題されています。2025年も構造材料に関する問題が単独で1問出題されました。いつまでも、見て見ぬふりはできませんから、一緒に確認していきましょう!

A男
A男

この400ってなにかの下限値?だったような…

ぱんちょ
ぱんちょ

そうです。下限値であってますよ!

A男
A男

SNってなんとか用圧延鋼材だったはずなんだけど…

ぱんちょ
ぱんちょ

そうですね。圧延鋼材ということはあってますね!

A男
A男

この他にも種類ありましたよね?

ぱんちょ
ぱんちょ

もうちょっとあります。まとめてみましたので一緒に確認していきましょう!

構造材料

代表的な構造材料の種類を大きく分けると3種類になります。

「一般構造用圧延鋼材(SS材)」、「溶接構造用圧延鋼材(SM材)」、「建築構造用圧延鋼材(SN材)」です。

先に表題の「SN400B 」の説明をしてしまうと…

 SN:鋼材の種類。ここでは建築用圧延鋼材。

 400引張強さの下限値。

 B:鋼種。この他にもA、Cがある。

を示しています。これを踏まえてもう少し詳しく説明していきます。

一般構造用圧延鋼材(SS材)

SS材は、Steel Structure ですね。

建築構造用圧延鋼材(SN材)の前によく使用されていたもので、SS400材は、引張強さ400N/mm²級の最も一般的な鋼材。溶接性は考慮されていない。

溶接構造用圧延鋼材(SM材)

SM材は、Steel Marine です。「Marine」とは、「海の、海洋の」といった意味で、元は船の鋼材の溶接性を高めるために開発されたようですね。

溶接での低温割れを配慮して制定された鋼材で、鋼材中の炭素を減らしてマンガン、ケイ素等の含有量を調整し、SS材に比べて溶接性に優れている。A、B、Cの3種類があり、A、B、Cの順序に衝撃特性が向上する。

建築構造用圧延鋼材(SN材)

SN材は、Steel New です。

先に記述した通り、SS材、SM材より高い耐震性を備えています。鉄骨構造建築物に求められる耐震性、溶接性に関する性能を規定した建築構造用の材料です。

SN材の使用区分は以下のように別れています。

SN400A

降伏点の下限のみが規定された鋼材。塑性変形能力を期待しない部材または部位に使用します。溶接を行う構造耐力上主要な部位への使用は想定されていません。

⇒主に、小梁、間柱、二次部材に用いられます。

SN400B・SN490B

降伏点または耐力上下限、降伏比の上限、炭素当量あるいは溶接割れ感受性組成の上限がきていされており、降伏後変形能力溶接性を保証しています。広く一般構造部位に使用されます(SN400C、SN490Cの使用部位以外)。

⇒柱、梁、筋交いなどに用いられます。

SN400C・SN490C

板厚方向の絞り値の下限(25%以上)が規定されており、溶接加工時を含め板厚方向に大きな引張応力を受ける部材に使用されます。

⇒SN490Cは角形鋼管柱の通しダイアフラムに適した鋼材です。

 これは、そのまま過去問に出題されています。

一度や二度の出題ではないので特に覚えておきましょう。

過去問より(R01-29)

2.建築構造用圧延鋼材(SN材)C種は、B種の規定に加えて板厚方向の絞り値の下限が定められており、溶接加工時を含め板厚方向に大きな引張力が作用する角形鋼管柱の通しダイアフラム等に用いられている。

これは正しい記述でしょうか。それとも誤りでしょうか。

解答(こちらをチェック)
→◯ そのとおりです。そのままですね。

ちょっとブレイク。SM材のMはMarine から、ということで↓

SM材のMは、Marineから…

あともう少しだけ!

それぞれの機械的性質について

ここは箇条書きにしたほうがわかりやすいいと思いますので、箇条書きでまとめました。

試験対策①

 SS材及びSM材の降伏点は、鋼材の厚さに応じて、下限値のみ定められており上限値は定められていない。

試験対策②

 SN材B種、C種は…

 ⇒降伏点または耐力上限・下限降伏比上限が定められている。

 ⇒降伏後の塑性変形能力、溶接性が保証されている

ちなみに出題される場合はこんな感じになります↓

過去問(R06−29)

1.建築構造用圧延鋼材(SN材)には、A、B及びCの三つの鋼種があり、いずれもシャルピー衝
撃試験の吸収エネルギーの下限値が定められている。

こちらは正しい記述でしょうか?それとも誤り?

解答(こちらをチェック)
→✕ 下限値が規定されているのはB、C種のみでありA種は規定されていない。

高力ボルト

最後にもう一つだけ!

F10T

こちらが何かわかりますでしょうか。過去に何度か出題されています…。

こちらは、JISにおいて引張強さ下限値1,000N/mm²高力ボルトを表しております。

高力ボルトにも略称のような表記がありますが、主に出題されるのは上記のF10Tくらいなので、10というのが引張強さの1,000N/mm²ということだけ覚えておけば大丈夫だと思います。

余裕のある方のために…

過去には「F14T」についての出題されてことがありますので、参考までに過去問を載せておきます。

過去問(H28-16)

1.高力ボルト接合となる梁の継手部分に、F10Tの代わりにF14T級の超高力ボルト(遅れ破壊の主原因となる水素に対する抵抗力を高めた高力ボルト)を用いることで、ボルト本数を減らし、スプライスプレートを小さくした。

こちらは正しい記述でしょうか?それとも誤り?

解答(こちらをチェック)
→◯ 記述の通り。F14Tは、引張強さ1,400N/mm²、降伏強さ1,260N/mm²を有する高力ボルトで、超高力ボルトと呼ばれています。遅れ破壊の主原因の水素の抵抗力を高めているので、通常の建築物では遅れ破壊を生じない。ボルト本数を減らして、スプライスプレートを小さくできる。

今回は以上です。そこまで難しい内容ではなかったのではないでしょうか。ただ、曖昧なままにされてきた方もいると思いますので、整理するきっかけになれば嬉しいです。それなりに出題されてきた範囲になります。確実に得点源にしちゃいましょう。

ちなみにアイキャッチは(iron)ということでアイアンマンでした。

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