令和2年3月1日より建築士法が改正され受験資格が変わりました。とっくにご存知という方も、知らなかった、諦めていたという方もこの機会に受験を検討してみては?内容を以下にまとめましたので確認していきましょう。
・大学の建築学科卒業でOK。
受験資格に必要だった実務経験が不要になり、指定科目を修めていれば、3月に卒業してその年の7月の学科試験に即受験可能になりました。学生の時から学習を始め就業して本格的に忙しくなるまでに学科試験にのぞむ、ということが可能になりました。
社会人になると年数が経つほど仕事を任されるようになり、時間が取りづらくなりますからこういった受験パターンが今後多くなりそうです。
実際、令和4年の「20代の合格者」は全体の6割を超え、大学卒業直後の「23歳以下の合格者」の合格者は9.3%になったとのこと。
・二級建築士でOK。
受験資格に必要だった実務経験が不要になり、二級建築士であることで受験資格がクリアするようになりました。
これにより、工業高校を出てすぐに二級建築士試験に合格し、実務経験2年を積み二級建築士の免許を取得すれば、最短20歳で一級建築士試験を受験できるようになるということです。
これは二級建築士も同様に、実務経験が不要になったため工業高校を指定科目を修めて卒業すれば即受験可能となったからです。
・実務経験は免許の要件になりました。
一級建築士試験に無事合格した方も、免許の交付には実務経験が必要になります。大学卒業して一級建築士試験を受験された方は2年必要になります。
この2年の扱いについては、受験前後の実務経験を合計することが可能です。
つまり、「卒業」→「実務1年」→「試験」→「実務1年」→「免許」が可能ということ。
・設計製図試験も緩和対象に。
その年を含めて、5年以内に実施される設計製図試験のうち、3回学科免除で受験することができるようになりました。
従来は、その年を含めて、翌年と翌々年の3年間の学科免除でした。これにより仕事の状況に合わせて受験のタイミングを調整できる用になりました。
・受験のハードルが下がり、より時間が割ける人が有利に?
受験資格が緩和されたことにより、いままでより十分な時間を準備に割ける人が合格する資格になった言えると考えています。もともとやぶれかぶれで受かるような資格ではないですが、同じ受験者が学生の頃から学習を始めている方だったり、製図試験の学習にじっくり2年以上かける方だったりするかもしれないのです。
試験は簡単になっていません。むしろ令和3年の学科試験や令和4年の設計製図の試験など、例年より尖った内容になっているとも言えると思います。これまでよりスキのない学習が必要になると思われますから一緒に頑張っていきましょう。
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