今年始めて受験されるという方も、昨年合格に至らなかった方も、令和4年の合格者がどの程度いたのか。また、合格率はどの程度なのか見ていきましょう。令和4年12月26日国土交通省発表より。
・令和4年一級建築士に合格できた人数、割合は?
受験者35,052名に対して、合格者は3473名でした。合格率は9.9%になります。
ちなみに二級建築士の合格率は例年25%前後です。合格者が1割を切る試験ですので十分な準備が必要と言えると思います。また20代の合格者が6割を超えたとの資格学校の発表がありました。建築士法改正にで、大学、専門学校等において指定科目より卒業すれば、実務要件が必要でなくなったのが大きいようです。
・令和4年学科試験の合格者は?
学科試験の受験者30,007名に対して、合格者は6,289名でした。合格率は21.0%でした。
前年の令和3年実施の学科試験では、合格率15.7%で学科試験合格者の割合は上昇した形です。若い受験者が増える中、働きながら取得するのが難しくなってきているように感じます。就業している方はそれなりの準備期間が必要な資格ではないでしょうか。建設業は雑務の多い仕事ですがから、その中で時間を確保するのがまずは一番優先となってきます。
・令和4年設計製図試験の合格者は?
設計製図試験の受験者10,509名に対して、合格者は3,473名でした。合格率は33.0%でした。
受験結果の分布です。ランクⅠ:33.0%、ランクⅡ:6.1%、ランクⅢ:32.4%、ランクⅣ:28.5%となっており、ランクⅠが合格者です。平成21年新制度以降最も低い合格率とのことです。床面積や階数に指定がなく、例年と違った出題となっておりました。加えて地盤条件や建物の利用条件などもふまえて法的にクリアする必要があり、建築士としてより実務的な能力が問われる内容でした。
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