【設計製図】空調設備について。より詳細なイメージが必要になってきてますね。

一級建築士

理解しているようで理解していなかった空調設備について。特徴や計画上の注意をまとめてみました。空冷ヒートポンプパッケージ方式、単一ダクト方式など適切に設備方式を選択できることが重要です。また具体的に空調方式を指示される場合もありますので一緒に覚えていきましょう!

・空冷ヒートポンプパッケージ方式

空調方式

家庭用のルームエアコンと基本構造は同じで、室内機、室外機があり、それを冷媒配管で結んでいる。

特徴(記述のポイント)

①室外機ごとに冷暖房が選択でき個別性に優れている。
 室内機器ごとにリモコン操作が可能で操作性に優れている。

②成績係数が高く(COPが高く)、消費電力が小さい。

機械室が不要

相性のいい建築物

使用時間や用途の異なる小さな部屋が複数ある場合に利用しやすい。

過去の出題だと令和2年の高齢者介護施設、令和1年の美術館の分館などで指示があった。

設計時の注意

①冷媒配管用のPSが必要になる。PSの大きさは1mx1m程度で計画するのが一般的。

②当該設備と別に換気設備の計画が必要。一般的に選択されるのは全熱交換器。
 これは給気と排気の間で熱交換をするため換気時の外気負荷を低減できるため省エネ。

天井カセット型

設計時は20〜30㎡に一台天井に設置する計画にすること。天井カセットは950x950x高さ300mm程度。

床置きダクト接続型

天井高5mを超える大きな空間で採用を検討する。これは天井が高いことで天井カセット形では暖気が床まで届きにくく、メンテナンスも困難になるため。

設計時は平面上に設備スペースが必要になる。1室の大きさで
150㎡までは、2000x1500mm程度のスペース
300㎡までは、2500x2000mm程度のスペース
で計画する。300㎡を超える場合は2箇所の設置を検討すること。

室外機

室外機1台あたりの大きさは 1000x800x1700(高さ)mm 程度。
横に並べて設置可能であるが、熱交換のため前面に1m程度の離隔距離が必要。

換気方式

空冷ヒートポンプパッケージ方式は換気機能がないため、換気について別の設備で検討する必要がある。

全熱交換器

100㎡以内に1台の設置が目安。天井埋込み型で、1台あたり1200x1200x450(高さ)程度。給排気ファンであれば400x600x400(高さ)程度。

単一ダクト方式

空調方式

熱源機器(ヒートポンプチラー等)でつくった冷水、温水を空調機へ供給し、空気と熱交換してそれぞれの質へ供給する方式である。

単一ダクト方式には、定風量方式(CAV方式)変風量方式(VAV方式)がある。

定風量方式(CAV方式)

ホールや大会議室などの人員密度が高く新鮮な空気を多く必要とするゾーンに採用される。

変風量方式(VAV方式)

室温を細かくコントロールするゾーンや吹出口ごとの風量を可変することで個別制御が必要とされる室に採用される。

相性のいい建築物

①多数の人が集まり外気導入が必要なホール、劇場、映画館など

②比較的高級な空調を要求される半導体工場、美術館(展示室、収蔵庫など)など

③他の方式との併用で、外気処理を主とした事務所、大型店舗など

設計時の注意

①空調機械室は空調する室に近い場所に計画する。1箇所あたり15〜20㎡程度。中央空調機を採用する場合は1箇所に集中配置し概ね40〜80㎡の規模で検討する。

②給気、還気用ダクトのためのDSが必要になる。1系統なら2〜4㎡程度、2〜4系統の中央式なら6〜8㎡程度で検討する。

③梁下をダクトが通過するため、天井高2800mmを確保するためには階高4000mmで計画する必要がある。

DSは階段やエレベーター、外周の壁で囲わないこと。それぞれのフロアにダクトの取り出しができなくなるため。

⑤吹出口、吸込口の配置は室内環境ができるだけ均一となるように計画すること。特に吹出口と吸込口のいちが近すぎる(ショートサーキット)ことがないように注意する。

ヒートポンプチラー

ヒートポンプの原理を用いて冷水、温水の両方の供給が可能となったもの。

熱源機器を屋上に設置する代表機器とも言える。1機あたり2.2×2.0xH2.8m程度で、並べる場合は4.4×2.0xH2.8mで計画可能。1機で約500㎡程度の面積の空調が可能。

今回は以上になります。一度仕組みを理解してしまえばなんてことはないかなと思います。最近では記述に空調方式を図で説明する必要があるような問題も出ていますから一度確認しておいて損はないかと思います。また、良い情報があれば追記させていただきます。

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